Next Roomに、京都の金属スクラップ工場と京丸うちわの制作現場を追加

Next Roomに、京都の金属スクラップ工場と京丸うちわの制作現場を追加

Next Room(ネクスト・ルーム)シリーズに、京都の金属スクラップ工場と京丸うちわの制作現場を追加しました。伊藤商店で収集した金属は国内や海外のメーカーでリサイクル原料として幅広く使用されます。重機で金属がスクラップされていく迫力ある様子を、窓からお楽しみください。

京丸うちわを制作する小丸屋住井の歴史は、千年以上と推測され、代々口伝によりそれが伝えられてきました。京の花街では、夏の挨拶に芸妓さんや舞妓さんがお得意先へ名入りの、京丸うちわを配る風習があります。そのうちわを職人さんたちがひとつひとつ丁寧に手作りしていく様子を、窓からご覧いただけます。

 

今回のNext Roomに含まれる風景

■株式会社 伊藤商店
http://www.iron-ito.co.jp/

伊藤商店の創業は1952年。当社で収集した金属は国内や海外のメーカーでリサイクル原料として幅広く使用されます。製鉄する方法は大きく2つに分けられ、鉱山から採掘された鉄鉱石などを原料に製鉄する方法と鉄スクラップを原料に製鉄する方法です。

鉄スクラップから製鉄する方がCO²排出量が少なく環境問題の観点からも近年重量度が高まっています。当社も次世代へより良い景色を残すため従業員一丸となって職務に取り組んでいきます。

■小丸屋住井
https://komaruya.kyoto.jp/

小丸屋住井の歴史は、千年以上と推測され、代々口伝によりそれが伝えられてきました。当時、公家であった住井家は時の帝より「伏見深草の真竹を使い、団扇作りを差配せよ」との命を受け、深草の地の人々を動かし、天正年間(1573~92年)に「深草うちわ」を確立しました。

江戸時代に入ると団扇や扇子文化が開花し、この京都伏見の「深草うちわ」が全国的に名を馳せました。四国にて有名な「丸亀うちわ」や岐阜市の工芸品である「岐阜うちわ」も元を辿れば小丸屋の先祖がその地に伝えたものです。住井家と歌仲間であった瑞光寺開祖・元政上人が考案された「元政型深草うちわ」など、当時より多くのうちわが愛用されていた記録が残されています。

以降、舞扇子や夏扇子、手ぬぐいなども取り扱い始め、京都五花街の芸妓・舞妓さんの名入れ「京丸うちわ」も登場します。

また、代々芸事には造詣が深く、日本舞踊のかづらや衣装、小道具なども多く所有していたため、戦後には「小丸屋小道具店」を始め、全国に名が広まったこともあり、時代の流れと共に衰退の一途をたどる団扇文化も現在まで守り続けられております。

今日では、京都の春の風物詩「北野をどり」「都をどり」「京おどり」「鴨川をどり」の舞扇子や舞台小道具を担当しており、また日本全国の各流派師匠の舞踊会の小道具、狂言とつけ打ちをし、裏方として舞台を支え続けております。先人より引き継いだものを次の世代へと引き継ぎながら、京都の文化を世界へと発信しています。